海外で主流のSNSは?国や地域での違いについてご紹介
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SNSは日々のライフスタイルにすっかり定着しているサービスで、日本でも多くの人が親しみを持って利用しています。そんなSNSは、ビジネスの側面からも大いに注目を集めており、多くの企業が実際に運用を進めています。
そして、SNS運用は海外においても同様で、海外への情報発信のために、SNSを利用している企業もあります。今回は、そんな海外におけるSNS事情や、国や地域によって、その使われ方にどんな違いがあるのかを確認しましょう。
海外で人気のSNSまとめ
まずは、海外で人気のSNSをここで確認しておきましょう。
Instagramは2010年に登場したSNSで、今や月間ユーザー数は10億人にのぼるという、世界中で愛用されているサービスです。自分で撮影した画像や動画をアップロードする機能を特徴としており、簡単なタップ操作で画像をプロのように編集できてしまう手軽さから、大きな話題となっていきました。
アメリカのユーザー数はもちろんですが、ユーザーの9割近い層がアメリカ以外の国から利用されており、グローバルなSNSとしての側面も持っています。
参考:Hootsuite “44 Instagram Stats That Matter to Marketers in 2021”
今やただ日々の画像をアップするだけにとどまらず、有益情報のシェアに活用したり、本格的なプロが写真を投稿し、非常に質の高い情報とエンターテイメントが集結するサービスへと成長しました。
Instagram上で日々フォトジェニックな写真をアップし、多くのフォロワーを獲得している人物はインスタグラマーやインフルエンサーと呼ばれ、今日のトレンドに大きな影響を与えています。
Youtube
Youtubeは2005年からサービスを開始している動画共有サイトで、SNSという言葉が広まる以前から、多くの人に利用されてきました。
誰でも無料で、ユーザーがアップロードした映像を楽しむことができるということで、瞬く間にエンターテイメントとして大きな地位を獲得していくこととなりました。近年は4G回線や光回線、そしてスマホの普及により、配信環境が整ったことで、ますますその市場価値を高めているサービスです。
特にYoutube上で多くの視聴者数を集めているユーザーはYoutuberと呼ばれるインフルエンサーとして活躍しており、日々質の高いコンテンツを配信し、企業のプロモーションなどにも活躍しています。
企業のウェビナー配信や動画コンテンツの配信にも利用されているため、利用価値の大きいサービスです。
FacebookはSNSの先駆けとも呼べるサービスで、友人や家族の連絡先を共有し、そのままコミュニケーションツールとして利用できる利便性が、大きな話題を呼びました。
これまでは電話やメール、あるいは手持ちの電話帳などを使って人と連絡をとっていたのが、Facebookの登場により、あらゆるコミュニケーションタスクが一つのサービスで完結するようになりました。
このインパクトは非常に大きく、現在も月間ユーザーは27億人を超え、幅広い年代層と、グローバルに活躍しているのが特徴です。
ブログやホームページ感覚でFacebookアカウントを運営している企業も多く、企業の情報発信の場としても有効です。
TikTok
TikTokは2016年に中国で登場した、比較的新しいサービスですが、今や若年層を中心に、多くのユーザーを世界中で獲得しているサービスです。
わずか数十秒の短い動画が中心のコンテンツですが、奇抜な動画編集効果をワンタッチで利用できる利便性が話題となり、多くのファンの獲得につながっています。
元々は中国やアジア圏を中心に盛り上がっていたTikTokですが、今や欧米においても根強いファンを獲得しており、今後の成長にも期待されています。
WeChatは、主に中国で人気の高いSNSです。日本でいうLINEのような、コミュニケーションに重点を置いたサービスですが、テキストの送受信に止まらない、様々なサービスを内包しているのが特徴です。
電子決済を行えるWeChat Payや、ECサイトの利用やチケットの購入など、日々の生活に必要な機能を簡単に利用できるWeChatミニプログラムといったサービスを提供しており、中国ではライフスタイルに深く定着しています。
ユーザー数は12億人に達しており、中国人とのコミュニケーションや、中国での生活では大きな味方となるSNSです。
参考:Business of Apps “WeChat Revenue and Usage Statistics (2021)”
中国におけるSNS運用の特徴
次に、国別のSNS運用の特徴についてみていきます。まずは中国です。
独自のインターネット環境を構築
中国のインターネット利用において特徴的なのが、強力なネット検閲が敷かれている天にあります。中国当局が本土全域に展開しているグレートファイアウォールは、海外のWebサービスを全て遮断しています。FacebookやInstagramといったSNSはもちろん、Googleなどの基本的なWebサービスも利用できないため、現地ではそのほかの国と全く異なる利用環境となっています。
そのため、中国ではWeiboやWeChatなど、独自のSNSの利用が盛んです。海外発のSNSは利用できない一方、中国発のSNSは自由な利用が可能なため、誰でも気軽に閲覧できるというわけです。
中にはTikTokのように、中国発でもグローバルで成功しているSNSもあるため、決してそのマーケット規模を侮れない点に注目です。
インフルエンサーやライブコマースなど、SNSの影響力は絶大
海外のSNSが利用できないとはいえ、中国ではネット利用やSNSの利用は非常に盛んです。スマホの普及やインターネット回線自体は国土に広く普及しているので、不便を感じることはそうありません。
そして、中国でもインフルエンサーの活躍は著しく、独自の人気を獲得し、多くの中国人フォロワーに影響を与えています。企業のプロモーションなどに彼らが活躍することも多く、SNS運用の鍵となっています。
また、中国ではSNSのライブ配信機能を活かしたマーケティング、いわゆるライブコマースも盛んです。リアルタイムで企業の担当者やインフルエンサーがユーザーに向けて配信を行い、商品の紹介などを実施し、その場で購入できるという仕組みを導入しています。
東南アジアにおけるSNS運用の特徴
続いては、東南アジアです。東南アジアも中国同様、インターネット活用が進んでおり、SNSを利用する余地が大きな国です。
平均年齢の若さがSNS人口を後押し
東南アジアの特徴は、とにかく平均年齢が若いところにあります。中国は30代半ば、日本は40代半ばから50代にかけてとされる平均年齢を持つ一方、東南アジアのフィリピンでは、23歳、ラオスでは21歳と、日本の半分ほどの年齢しかありません。ASEAN全体の平均年齢は29.1歳と、伸び代が大きい地域であることは間違いありません。
参考:PWC「ASEAN Economic Dashboard」
https://www.pwc.com/jp/ja/japan-knowledge/archives/assets/pdf/asean-economic-dashboard-1505.pdf
そして、若年層に人気のWebサービスがSNSです。InstagramやFacebookは現地でも人気のサービスで、多くの人がこれらをエンターテイメントや、日々のコミュニケーションツールとして楽しんでいます。
多くの情報をSNSからインプット
また、東南アジアではSNSでインターネット利用を完結する人も増えています。FacebookやInstagramで情報収集やコミュニケーションを終えてしまうため、それ以上のネット利用は発生しない、というライフスタイルです。
SNSのウェートが大きくなっている地域ということで、SNSでこういった地域に情報を発信することは、大きな意味を持つでしょう。
アメリカにおけるSNS運用の特徴
最後に、アメリカにおけるSNS運用の特徴です。
次々と新サービスが生まれるSNSの本場
アメリカは、これまでに数々のSNSを生み出してきた、いわばITの聖地です。FacebookにYoutube、Instagramに至るまで、グローバルで活躍しているSNSはほぼ全てアメリカで誕生しています。
そんなSNSの本場ということもあり、各サービスの国別利用者数でトップを飾っているのもアメリカです。やはり各サービスはアメリカが最大の市場ということを理解しているため、グローバル人口が増えたとしても、アメリカ人の趣味嗜好やトレンドに合わせた機能拡張やサービスの拡充を進めています。
最新のSNSトレンドが誕生する現場でもある
多くのSNSユーザーを抱えるアメリカだけあって、SNSで自然発生的に誕生したトレンドの多くもこの地から生まれています。
例えば24時間で消失する動画像を投稿できるSnapchatは、アメリカで一斉を風靡したサービスです。Instagramはこのトレンドにキャッチアップすべく、2016年に「ストーリー」という名目で、Snapchatと同様の機能を展開しました。
このストーリー機能はアメリカを問わず、世界中に広く受け入れられ、今でもInstagramの主要機能として活躍しています。
おわりに
今回は、海外で活躍する主要なSNSや、それぞれの国の特徴についてご紹介しました。国によって様々なライフスタイルがあり、それに合わせたSNS文化も根付いていますが、中国のような特殊な事情を除くと、概ね少数のSNSに人気が集まっていることがわかります。
特にYoutubeやInstagramは人気が高いサービスで、運用方法も国内外で大きな差はありません。進出先の国々に合わせて、最適なSNSを選び、運用方法を検討しましょう。