NAVERのリスティング広告の強みとは?活用のポイントを解説
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NAVERは韓国において大きなシェアを有している検索エンジンで、現地でのWebマーケティングを実施する上では注目しておきたいサービスです。
また、NAVERで実装されているリスティング広告の利用は、韓国でのビジネス展開をさらに有利に展開してくれることも期待できます。
今回は、そんなNAVERのリスティング広告の活用ポイントについて、順にご紹介します。
NAVERリスティング広告とは
NAVERリスティング広告は、韓国で人気の検索エンジンであるNAVERで運用可能なWeb広告の一種です。キーワード検索結果に用意された広告枠を使ったプロモーションが行え、キーワードに応じて広告表示を実行できるため、見込み客への高い訴求力が期待できます。
日本ではGoogleのリスティング広告が最もポピュラーで、韓国でもGoogleの広告枠は魅力的な影響力を発揮しています。ただ、韓国においてはGoogleと合わせてNAVERの人気も強く、高い運用効果が期待できます。
GoogleとNaverにおけるリスティング広告の違い
GoogleとNAVERは同じリスティング広告の提供を実施していますが、具体的な機能についてはいくつかの違いが見られます。特に大きな相違点が、以下の2点です。
広告表示数
一つ目の違いは、リスティング広告が検索結果に表示される数です。Googleの場合、リスティング広告が一度に表示される数は決して多くなく、3つ前後の表示にとどまることがほとんどです。
一方のNAVERですが、こちらはリスティング広告の表示件数が20以上と非常に多く、通常の検索結果に劣らない数に至るという設計になっています。
そのため、NAVER利用者にとってリスティング広告のクリックは普段の検索習慣としても当たり前で、違和感なく広告先へアクセスできる文化が整っています。
キーワードの一致方式
NAVERとGoogleでは、キーワードの一致方式にも違いが見られます。Googleの場合、キーワードは部分一致方式を採用しており、ユーザーのニーズに合わせてどれくらいキーワードを検索内容と一致させるか、ということを設定によって変更ができます。
一方のNAVERは、完全一致方式と呼ばれる仕組みを採用しています。これは、キーワードに含まれている文字や語順、空白の感覚などが完璧に合っている場合にのみ広告が配信される手法で、正確なキーワード選びが求められます。
適切な言語感覚を有した人材がいなければ、完全一致方式を使いこなすのはなかなかに難しいところです。
NAVERリスティング広告の強み
NAVER広告の利用は、様々なメリットを企業に与えてくれるということで注目されています。きになる強みを見ていきましょう。
韓国市場に大きな影響力を発揮できる
一つ目の強みは、韓国のマーケットに対して効果的なアプローチができるという点です。
2021年現在、韓国でもっともシェアの大きな検索エンジンはGoogleで、83%ほどの数字を誇ります。
参考:Statcounter “Search Engine Market Share Republic Of Korea”
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/south-korea
Googleはこれだけでも十分なシェアのようにも思えますが、実は国際標準で考えると、平均である90%前後を大きく下回っていると言えます。
そんなGoogleの代わりに利用されているのが、NAVERです。NAVERは韓国で12%ほどのシェア率を占めており、Google以外の検索エンジンが比較的盛んに活用されている国であると言えます。
NAVERリスティング広告を利用する価値は、こういったシェアの事情からも大きいことがわかります。
見込み客へピンポイントにアプローチできる
NAVERリスティング広告は、キーワード完全一致方式という厳しい条件のマッチング方式を採用しています。そのため運用の際にはある程度のノウハウが求められる一方で、見込み客へ的確にアプローチできるという強みも発揮します。
ターゲットのペルソナが具体的になっていれば、適切なキーワード選びも容易になります。準備段階から徹底した対策を行うことで、見込み客への訴求力を高められるでしょう。
SEO対策の代替手段として効果を発揮
三つ目のポイントが、SEO対策の代替手段としてのリスティング広告です。NAVERは通常の検索エンジンと違い、ブログ運用、ブロガーのコンテンツを重視した文化が定着していることも特徴です。
検索結果にはNAVERのブログ記事が表示される枠が用意されており、どれだけユーザーニーズに最適なコンテンツを用意しても、ブログでなければ下位に表示されてしまう設計です。
企業の名前や商品名で検索した場合は例外的に表示されやすくなるものの、基本的にNAVERではブロガーが重要視されている点に注意しましょう。
そんなアルゴリズムを採用していることから、SEO対策もGoogleのようには上手く実施できないのですが、リスティング広告は例外です。リスティング広告は広告料を払って確保している枠組みであるため、適切なキーワード選びができていれば、最上位の広告欄へ表示してもらえるようになります。
ブログ偏重の環境で影響力を高めるためには、リスティング広告の活用は欠かせないと言えるでしょう。
NAVERリスティング広告の活用ポイント
そんなNAVERリスティング広告を上手に活用するためには、以下の3つのポイントを実践することが効果的です。どんな取り組みが有効なのかについて、確認しておきましょう。
効果的なキーワード設定が必要
一つ目は、キーワード設定です。前述の通り、NAVERのリスティング広告では完全一致方式が採用されているため、キーワード選びはGoogleを利用するときよりも丁寧に実践することが求められます。
設定するキーワードは多ければ多いほど良いというわけではなく、意味のあるキーワードを数個、丁寧にピックアップしなければなりません。
キーワード選びにおいて、まず重要な概念となるのがメインキーワードとサブキーワードです。メインキーワードは、比較的検索される回数の多い、抽象度が高くわかりやすいキーワードで、多くの競合が存在すると思われるものです。
一方のサブキーワードですが、こちらはメインキーワードよりもボリュームが小さく、検索回数も劣るものを選びます。こうすることで、キーワードにおける競合との差別化を実現し、自社のリスティング広告のアピールがしやすくなるというわけです。
メインキーワードとサブキーワードを正しく選ぶためには、まず自社の強みや競合との違い、そしてターゲットユーザーを適切に分析しなければなりません。
自社がユーザーにアピールできる特徴はどんなところにあるのか、競合と比較して優っている部分は何なのか、そもそも、私たちはどんなユーザーに対して魅力を発揮できるのかなど、検討事項は多々あります。
適切なキーワード設定を実現し、リスティング広告の効率的な運用を目指しましょう。
ブログとの併用が効果的
二つ目のポイントが、ブログとの併用です。こちらも前述の通りですが、NAVERはブログを偏重する設計のプラットフォームであるため、ブログの発信力は日本のそれよりも高いと言えます。
そのため、情報発信の際はリステインング広告だけでなく、ブログとして情報発信をすることも、上手くいくための秘訣です。
ブログは自社でオリジナルのコンテンツを発信するのも良いですし、すでに大きな影響力を有しているインフルエンサーに依頼するのも有効です。
ブログを一から運営するとなると、ブログの知名度を高めるのに時間を必要とします。一方ですでに影響力のあるインフルエンサーへ依頼をすることで、既存の影響力を生かした発信につなげてもらえるのはもちろん、短期間で効果を得られるのが特徴です。
適切なローカライズが不可欠
こちらは正しいキーワード選定を実現する上でも重要なのですが、適切なローカライズを実現できる環境の整備も大切です。
キーワード選びやユーザーニーズの把握のためには、現地の言葉への理解が欠かせません。機械翻訳をしただけのローカライズでは訴求力に弱く、適切な言い回しとなっているかの確認が難しいためです。
そのため、ローカライズの際にはネイティブな人材を新たに確保したり、韓国の言語や文化に詳しい会社へ依頼することも求められます。
効果測定の実施
もう一つ覚えておきたいのが、効果測定の実施です。どれだけ事前準備に力を入れても、実際にその施策が成功するかどうかはやってみなければわかりません。
そこで、施策の実施後に結果を確認し、効果測定によって目標を達成できているかどうかを把握しましょう。
目標が達成できていなかった場合、どこが悪かったのかを改めて把握し、改善を加えた施策を再び投下します。
このPDCAサイクルによって、優れたマーケティングを実現可能です。
おわりに
韓国むけのマーケティングにおいて、NAVERのリスティング広告は大きな役割を持っています。Googleに次ぐシェアを有する同サービスは、Googleとは似て非なるサービスでもあるため、独自の対策が求められます。
正しいNAVERリスティング活用方法を理解し、より優れた施策の実現へと動き出しましょう。