多言語リスティング運用方法|運用のポイントをご紹介
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リスティング広告の有用性は非常に高く、国内向け広告として愛用している人も多いのではないでしょうか。
最近では、海外進出の際にリスティング広告を利用するケースも増えており、日本語ではなく他の国の言語で広告配信が盛んに行われています。
今回は、そんな多言語でリスティング広告を運用する場合のメリットや、運用の際のポイントをご紹介します。
多言語でリスティング広告を運用するメリット
そもそも、多言語でリスティング広告を実施するメリットはどのようなところにあるのでしょうか。主に以下の3つが挙げられます。
海外ユーザーにアプローチできる
一つ目のメリットは、海外ユーザーにアプローチがしやすくなる点です。私たちが日常的に使う日本語は、ご存知の通り海外で用いられるケースは稀なため、海外発信の際には必ず翻訳が必要になります。
しかし、この翻訳の壁をうまく乗り越えることで、グローバル市場という広大なマーケットを舞台にビジネスを展開できるようになります。
幸い、日本の商品やサービスに興味を持っている海外ユーザーは非常に多く、適切にアプローチできれば大きなシェアを確保することができます。特に経済発展の著しい中国や東南アジアの購買意欲は高く、こういったマーケットを押さえられれば、本格的に販路を拡大可能です。
そのためにも、日本語以外の外国語を用いた多言語でのリスティング広告が必要です。
自社の強みを活かした市場に参入できる
日本以外の国々に販路を開拓できれば、これまでとは異なるマーケットで強みを発揮できるようになります。
日本では消費意欲が減退し、熾烈な価格競争に陥っている業界も多いため、多くの企業が価格を抑えた商品企画を強いられています。
一方、海外では消費意欲が非常に高く、日本の商品に興味のある消費者が多く存在しているため、価格を抑えた戦略を取る必要はありません。
元々高品質なメイドインジャパンブランドを強みとしていたメーカーなどは、こういった海外の市場へ参入することで、本来の強みを発揮できるようになります。
強気の値段設定でも、うまくマーケティングを実施することで顧客を確保し、人件費や製造コストを心配することなく、ビジネスを進められます。
グローバルなブランド認知を高められる
多言語でリスティング広告を配信すれば、世界的な知名度を高められるようになります。ターゲットにしたい国や地域に合わせて言語表示を変更することで、特定の地域に偏らないブランディングが可能です。
東南アジア地域を一つとっても、各国では言語や文化は大きく異なります。タイ語やベトナム語、インドネシア語など様々なため、地域に合わせた言語を使った広告配信が求められます。
一挙にローカライズを実施して広告を展開する余裕はないと感じる場合には、一国ずつ広告を配信するという方法でも十分効果的です。
多言語でリスティング広告を運用するのに必要なこと
日本語に限らず、複数の言語でリスティング広告を実施するためには、どのような条件を整える必要があるのでしょうか。多言語でのリスティング広告運用の必要事項をご紹介します。
多言語対応のプラットフォーム
まず欠かせないのは、多言語対応のプラットフォームです。リスティング広告を配信するためには、配信先となるプラットフォームを選ぶ必要があります。このプラットフォームは検索エンジンなどによって様々で、いずれのサービスにおいても微妙に仕様が異なります。
多言語でリスティング広告を配信する場合、多言語対応のグローバルなプラットフォームが必要になります。言語や地域に応じてサービスを変更するというのも可能ですが、そうなると広告配信のマネジメントが非常に複雑になるため、あまりお勧めできません。
言語や地域設定を変更するだけで、世界中のどこにでも配信できるようなプラットフォームを選び、スムーズな配信を実現しましょう。
ローカライズ環境
多言語でリスティング広告を配信する場合、ローカライズ環境にもこだわる必要があるでしょう。
最近は機械翻訳の精度も向上し、どんな国の言語に翻訳しても、ある程度意味の通る文章を作成することができるようになってきました。しかし、意味が通るだけの文章では、適切な広告効果を発揮する事はできず、多言語で配信する意味がありません。
日本語に翻訳したであろう海外の広告を日本でも見かける事はありますが、それらに魅力を感じないのと同様です。
そのため、海外の言語に翻訳して広告を出稿するためには、丁寧なローカライズが可能な環境を整える必要があります。その国の言語に詳しい翻訳家や、最新の文化に詳しいネイティブの力を借りる事で、適切な広告配信を実現できます。
複数の国に向けて同時に複数の言語で発信するためには、それだけローカライズ環境を拡充する必要もあります。自社の予算や規模に合わせて整備することが大切です。
海外市場の調査
ローカライズした広告配信を実施する前に、海外市場の調査を行うことも大切です。その国で話されている言語はもちろん、その国ではどんな需要があって、どんな競合がどのようにシェアを拡大しているかなどを知ることで、精度の高い広告配信を実現できます。
市場調査の方法にも、様々な手法があります。もっとも簡単なのが、インターネット検索や資料の読み込みによって行えるデスクリサーチですが、現地の消費者に向けたアンケート調査やインタビューを含む実地調査を行うことで、さらに詳細な情報が得られます。
必要に応じて、適切な調査が行えるようにしておきましょう。
多言語でリスティング広告を運用するポイント
多言語でリスティング広告を運用する上では、いくつかのポイントに注目することで、より効果的に配信を行えます。多言語リスティング広告のポイントについて、ご紹介します。
各地域のニーズに合わせたターゲティングを実施する
多言語リスティング広告となると、とにかく広告をいろいろな国へ配信すれば良い、という考えになってしまうこともありますが、これは効率的な方法であるとは言えません。
重要なのは、一つ一つの国に最適な言語と広告デザインを提供し、改善施策を投下することです。
国や地域によって、最適な言語や言い回し、広告のデザインは大きく異なります。日本のメーカーも国に合わせてブランディングやパッケージデザインなどを大きく改変しているケースは散見されますが、リスティング広告を海外に配信する上でも同様です。
その国ではどんな広告が高く評価されるのかを研究し、コンバージョンを確認しながら適宜改善を行い、ベストな広告を目指すのが理想的です。
スモールスタートを心がける
もう一つは、スモールスタートを心がけるという点です。一度に多くの国へ広告を配信するのは、上記の理由から効率的ではなく、かといって多くの国に対して丁寧なリサーチやターゲティングを実施するのも難しい話です。
そのため、まずは一つの国に地域を絞り、丁寧な広告配信と商品提供を始めることが失敗しにくい海外進出の方法です。
余裕を持ってリサーチや広告配信、そして商品の流通に力を入れることができるため、ビジネスを安定して実施する上では大切な心がけです。
一つの国でうまくいきそうなら、その国の中で規模を拡大したり、近隣地域へと広告を配信してみるなどして、少しずつ範囲を拡大していきましょう。
多言語リスティング広告運用にGoogleが最適な理由
ここまで、多言語リスティング広告運用のポイントについてご紹介してきました。海外向けのリスティング広告を配信するにあたっては、多くの企業がGoogle広告を採用しています。
最後にGoogle広告の強みについて、以下の理由を確認しましょう。
世界トップシェアを誇る検索エンジンであるため
Googleのリスティング広告が多くの企業に選ばれている理由としては、世界最大の検索エンジンシェアを誇る点が大きいでしょう。
Googleの検索エンジンは、2019年時点で世界の92%以上のシェアを誇るとされており、圧倒的な人気を誇ります。
参考:OBERLO “10 Google Search Statistics”
https://www.oberlo.com/blog/google-search-statistics
中国など一部地域においては利用されていないものの、それでも各国における影響力は凄まじく、グローバルな広告配信を考えている人にとっては利用しない手はありません。
複数の言語に対応しているため
また、Google広告は言語設定を変えるだけで、簡単に違う言語で広告配信を行えます。
文字化けなどの心配もなく、ネイティブ言語へシームレスに対応できるスマートさも、Google広告の魅力です。
広告配信地域の切り替えが容易なため
Googleのリスティング広告は、配信地域を簡単に切り替えられるのも魅力です。
地域を変更するたびにアカウントの変更が求められる、といったこともないので、ストレスフリーの配信が実現します。
日本国内むけのリスティング広告と、海外のリスティング広告を同時に実施する場合には、特にこの機能が役に立ちます。マネジメントの負担を軽減できる上、扱いも容易なので、初めてのリスティング広告にも最適です。
おわりに
今回は、多言語でリスティング広告を運用する上でのポイントや、Google広告の強みについてご紹介しました。
リスティング広告を成功させるためには、適切なプラットフォーム選びとリサーチ、そしてローカライズが必要です。
予め環境を整備しておき、上手に広告を活用しましょう。