海外で効果的にFacebook運用するためのポイントとは?
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Facebookは日本だけでなく全世界で利用されるソーシャルサービスです。そして現在では個人のプライベート利用だけでなく、ビジネスでも幅広く利用されています。
実際インターネットの普及により、ビジネスにおいても国内だけでなく海外向けにマーケティングを行い、グローバルに展開する企業が増えてきました。
そこで今回の記事では、海外向けビジネスでのFacebookの運用方法や活用ポイントについてご紹介します。
世界におけるFacebookのシェアについて
まず始めに、世界におけるFacebookのシェアについてご紹介します。
Facebookは2021年3月時点で、月間アクティブユーザー数28.5億人に到達し、前年比10%増の人数となりました。世界的に見るとユーザー数は年々増加傾向にあります。
特にアメリカでは、12歳以上の人口の95%がFacebookを知っていて、63%がFacebookを使用していることになります。これらの統計データから、Facebookは世界的に利用されている巨大なソーシャルメディアサービスであることが分かります。
参考:FACEBOOK 「Facebook社 2021年第1四半期(1月-3月)業績ハイライト」
Hootsuite 「47 Facebook Stats That Matter to Marketers in 2021」
Facebookの特徴
次にFacebookの特徴について、3つの特徴をご紹介します。
世界最大級のSNS
まず一つ目は、何と言ってもFacebookが世界最大級のSNSであるということです。
2004年にハーバード大学内の交流サイトとして始まった現Facebookですが、今では前述の通り27億人以上のユーザー数を抱える世界最大のソーシャルメディアとなりました。
TwitterやInstagramなど、他にも日本国内で老若男女問わず利用されているSNSはありますが、世界的に見るとFacebookのユーザー数は圧倒的に多い数値となっています。
しかも、ユーザーは米国やカナダなど特定の国ではなく、様々な国と地域に広がっています。中でもインドには3.3億人と非常に多くのユーザーが存在し、世界で1番Facebookのユーザー数が多い国となっています。
便利な「Messenger」機能
二つ目は、便利な「Messenger」機能についてです。
Messengerとは、Facebookのユーザー同士がリアルタイムでメッセージのやり取りを行えるアプリケーションのことで、LINEやTwitterのダイレクトメール機能と似たサービスになります。
Facebookアカウントを持っていれば、アプリをインストールすることで気軽に利用をスタートすることができます。
では、Messengerには具体的にどのような便利機能が備わっているのでしょうか。
まずは基本的なメッセージ機能です。相手が自分のメッセージに対し既読かどうか、Messengerにオンライン中かどうか等の確認が行えるため、リアルタイムなコミュニケーションが実現されます。
また、LINEのようにグループチャット作成や、スタンプの利用が可能です。さらに通話もインターネット回線を使った利用となるため、最大50人と無料通話、最大6人と無料ビデオ通話ができます。
このようにオンラインでのコミュニケーションに必要な基本的な機能だけでなく、他にも便利な機能がMessengerには備わっているのです。
豊富なラインナップの広告機能
三つ目に、豊富なラインナップの広告機能についてです。
Facebookでは、広告の掲載先や配信するモバイルデバイス、広告フォーマットを豊富な種類の中から指定することができます。
広告を作成するにあたって幅広い選択肢があるため、広告の運用目的やターゲットユーザー、予算などに応じて検討することができます。
例えば広告の掲載場所は目的に応じて、Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkの中から選択することができます。また広告の配置先も、フィード画面やストーリーズ、メッセージなどが選択可能です。
広告の配置先によって提供されるユーザーエクスペリエンスが異なるため、最大限に伝えたいことを伝えるにはどの手法が適切か検討することが重要です。
Facebook運用における日本と海外での違い
次に、Facebook運用における日本と海外での違いについてご紹介します。
広告効果が薄い日本
そもそも日本はFacebookの国内ユーザー数が2600万人と、世界のユーザー数と比較すると少ない印象を受けます。特に現在は40〜50代のユーザーが半分近くを占めていて、若年層のユーザーは非常に少ないです。
実は日本では、Facebook以外のSNSの方がユーザー数が多く、日本国内に限って見てみるとFacebookの普及はそれほど成功していないと言えます。
そのため、国内向けにFacebook広告を利用してマーケティングを行うのは得策とは言えないでしょう。特に若年層向けのサービスやブランドを展開するビジネスでは、他のSNS広告を利用する方が適切かと思われます。
しかし世界全体では28億人以上のユーザーが存在し、Facebook広告もブランドの認知度向上や新規顧客獲得のために活用されています。
参考:CNET JAPAN 「フェイスブック ジャパン長谷川代表が語る「退任の真意」–独占ロングインタビュー」
https://japan.cnet.com/article/35139021/
豊富なFacebook関連サービスが並ぶ海外
日本と海外におけるFacebook運用の違いは関連サービスの利用状況からも伺えます。
日本ではメッセージアプリと言えばLINEが馴染み深いかと思います。多くの日本人は家族や友人との連絡手段としてLINEを利用し、他にも電子決済やショッピングなどでLINEの関連サービスを利用したことがあるでしょう。
しかし、海外ではLINEに替わってMessengerがメッセージアプリとして利用されています。Messengerでは、LINEと同じような機能を無料で利用することができます。
そしてこのアプリはFacebookアカウントがないと利用できないため、Facebook利用が各国において定着していると考えられます。
メッセージアプリ以外にも、日本でいうメルカリやラクマのようなオークションサービスがFacebookの関連サービスとして展開されており、そういった点においても日本より他国の方がFacebookの普及が伸びているのではと思います。
Facebook運用を海外で進めるためのポイント
最後に、Facebook運用を海外で進めるためのポイントについて、いくつかご紹介します。
後述するポイントを参考に、ビジネスの海外展開を視野にFacebookの活用を実践してみましょう。
地域によって異なるニーズの存在に注目する
近年、インターネットの普及により企業の海外進出が容易になっただけでなく、ユーザーにとっても海外の人と繋がったり、越境ECで商品を購入したりという経験が増えています。
Facebookアカウントを持つ多くのユーザーが、海外の企業アカウントをフォローすることで繋がりを持っていることも事実です。
しかし、実は国によってビジネスアカウントに求めるニーズは大きく変わるのです。例えば、ある国では新商品の情報を得るために、他の国では商品購入前のリサーチとして、さらに他の国では購入時の特典を得るためになど、Facebookのビジネスアカウントと繋がる際のニーズは国によって大きく異なります。
そのため、このようなニーズの違いを把握することはFacebookの運用において非常に重要で、自社がターゲットとする国や地域のニーズに合った広告や情報発信が必要となります。
海外展開を支援する公式機能を活用する
また、海外展開を支援する公式機能を活用することもポイントです。
Facebookは全世界ユーザー数28億人以上というスケールメリットがありますが、こうしたメリットを最大限に生かすために、様々なツールや機能を提供しています。
例えば、「広域ターゲティング機能」は日本、中国など特定の地域ではなく、東南アジア、アジア全体など幅広いターゲティングを可能にする機能のことです。この機能を利用するメリットは、ターゲットにする地域を絞るためにまずは広範囲にテストマーケティングができるという点です。
他にも、類似オーディエンスという機能を利用すれば、自社の既存顧客との共通の特徴を持つ人々をFacebookユーザーから見つけ、グローバルにターゲティングすることができます。
こちらの機能によって、一つの国や地域にターゲットを絞らず、複数の国や地域を組み合わせて潜在顧客を見つけ出すことができます。
このように、Facebookには海外展開をサポートしてくれる機能が多く備わっているため、新たに海外進出を検討している企業にとっても比較的やりやすいかと思います。
おわりに
今回の記事では、海外で効果的にFacebookを運用する方法として、日本と海外の違いや運用ポイントについてご紹介しました。
広告運用だけでも、Facebookには何通りもの種類や配信方法があるため、ターゲットとしてどのような人々に、そして何を目的としてどんなことを伝えたいのかを明確化する必要があります。
日本と海外の違いを理解した上で、ぜひ積極的にFacebookを活用してみてください。