海外で人気のSNSは?日本との共通点と相違点をご紹介
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SNSは、今や日本中で愛用されているWebサービスであることはもちろん、海外では日本よりもはるかに多いユーザーを抱えるグローバルなサービスです。
海外と日本では言語やライフスタイルも異なりますが、SNSの利用については違いもあれば、共通点もあるものです。
今回は、海外で人気のSNSをご紹介しつつ、SNS運用における日本との相違点や、共通点についてご紹介します。
海外で人気のSNSは?
まずは、実際に海外で人気の高いSNSについて見ていきましょう。
人気のSNSを眺めてみると、その多くは日本でも馴染みのあるサービスであることがわかります。
今、世界で最も人気のあるSNSといえば、Instagram(インスタグラム)を置いて他にあげられるものはないでしょう。
Instagramは、いわゆる画像投稿に特化したタイプのSNSで、ビジュアルを重視したキャッチーな設計となっていることから、非常に人気の高いサービスです。
複雑な操作も必要なく、ただ写真や動画をアップするだけで使える上、簡単なキーワード検索で様々なユーザーの写真を閲覧できることから、情報をインプットするためのソースとしても活躍しています。
最近では企業によるInstagram活用も増加しており、Instagramで高い知名度を有する「インフルエンサー」を介して、商品紹介や企業のプロモーションを実施するという運用方法も普及しています。
そのユーザー数ですが、2019年時点で世界8億人を超えているという予測もあり、いかに母数において優れているかがわかります。
参考:statista “Number of Instagram users worldwide from 2016 to 2023 ”
https://www.statista.com/statistics/183585/instagram-number-of-global-users/
また、Instagramは基本的に10~30代の若年層をターゲットにしたSNSです。元々SNSは若年層の利用者の多いサービスですが、SNSが登場してから、すでに15年近くが経過しています。
そのため、SNSの利用者も多様化を見せており、中高年層のユーザー数も割合としては増えつつありますが、Instagramは依然として若い世代から絶大な人気を誇ります。
若い世代がSNSに触れる呼び水として、Instagramが機能している側面もうかがえるのではないでしょうか。
Youtube
Youtube(ユーチューブ)は、世界で唯一とも言える最大の動画共有サイトです。動画は非常に便利なコンテンツで、ビジネスにおいても会社紹介や商品のプロモーションまで、様々な活用方法があります。
そして、世界に発信するための媒体として、最も選ばれているのがYoutubeです。アカウントさえあれば誰でも気軽にアップロードができ、高画質でありながら軽量で配信できるため、これほど便利なツールもありません。
年齢層についても幅広く、多様なコンテンツが配信されているので、人を選ばないサービスであることも特徴的です。
その月間アクティブユーザー数(MAU)は、世界で8億人を超えており、これを超えられる動画共有サービスはいまだ登場していません。
参考:Business of Apps “YouTube Revenue and Usage Statistics (2020)”
https://www.businessofapps.com/data/youtube-statistics/
ここ1年は新型コロナウイルスの影響もあり、家で時間を過ごす人も増加し、アクティブユーザー数や平均試聴時間も増加傾向にあります。今後、ますますの成長が期待できるサービスです。
また、Youtubeの利用者数増加に貢献しているのが、Youtuber(ユーチューバー)の存在です。Youtuberはいわゆるインフルエンサーの一種で、独自に動画コンテンツを作成し、Youtube上で公開しているユーザーたちのことを指します。
最近では民放のテレビなどで活躍するタレントYoutuberも増えているため、一度は目にしたことがある、という人も多いのではないでしょうか。
Youtubeの最大の特徴は、単に視聴者と企業の配信者ではなく、個人のクリエイターが独自に作品を公開し、集客に成功しているという構図が存在している点です。
個人制作とはいえ、一本の動画で視聴回数は数千万回を記録したり、数百万人のフォロワーを獲得し、莫大な収益を生んでいるなど注目度は高まっています。
SNS黎明期の時代から存在し、一躍SNSの存在を世界中に轟かせる存在となったのが、Facebook(フェイスブック)です。
その成功については何度も映画や本によって取り上げられており、こちらも知らない人はいないと言えるサービスとなっています。
Facebookはテキストや写真、動画など様々な形式でコンテンツを共有できるサービスですが、基本的には知り合い同士がオンラインでつながるためのサービスとして活躍しています。
投稿されるものについても近況報告などの身の上話が多く、新規フォロワーを獲得するためのサービスではありません。
ただ、企業アカウントについては複数存在しており、ブログ感覚でコンテンツを配信できるため、ホームページ代わりに使うという方法もあるでしょう。
また、海外においてFacebookはメッセンジャーアプリとして頻繁に活用されています。
Facebookで繋がっているユーザーは、お互いにメッセージを送ることができ、メールやチャット感覚でやりとりができます。
通話サービスも利用ができるため、電話やメッセージでコミュニケーションを取る際、代わりにFacebookが利用されています。
Twitter(ツイッター)は、テキストを主体とする「つぶやき」の投稿で話題となったSNSです。こちらもFacebookと同時代から存在する古典的なSNSですが、画像や動画投稿の機能拡張など、様々な新しい機能の展開も進んでいます。
Twitterが人気を博したのが、他のユーザーとのコミュニケーションの余地を残しておきながら、「つぶやき」という形で独り言を発信できる点です。
ブログのように、誰かに見られても、見られなくても良いコンテンツ発信ができるという気軽さが話題を呼び、多くのユーザーを獲得しました。
最近では有名人の情報発信や、企業によるプロモーション活動なども盛んに行われており、ブログのような感覚で利用されるケースも増えています。
年齢層も若い世代に集中しているとはいえ、中高年層にも人気の高い、ポピュラーなサービスです。
日本で人気のSNSの特徴
上記のような世界的人気を誇るSNSを踏まえ、日本独自の人気を誇るSNSについても少し考察してみましょう。
LINEはメッセージアプリとして定着
まず、日本でガラパゴス的な人気を誇るSNSが、LINEです。LINEはFacebookに近い機能を持ったSNSですが、私たちの一般的な運用方法としてはメッセージアプリの使い方でしょう。
LINE以前はメールや電話を使い分けていたのが、今ではコミュニケーションを取る方法がLINE一択となっています。
日本では当たり前のように使われているLINEですが、実は海外ではFacebookなど他のSNSを利用する習慣が根付いているため、あまり利用されていません。
そのため、SNSを通じて海外のユーザーとコミュニケーションを取るには、LINE以外の方法を考える必要があります。
ネット掲示板文化を継承するTwitter
Twitterは世界的に人気の根強いサービスですが、中でも日本におけるユーザー層の厚さは世界でもトップレベルです。
Twitterを最も利用しているSNSとしてランクインしている国は、世界を見渡しても日本しか存在せず、いかにこのサービスが日本とマッチしているかがわかります。
参考:DIGIDAY「日本はTwitterがもっとも利用される唯一の国:世界のSNSユーザー動向を示す5つの表」
https://digiday.jp/platforms/how-people-spend-time-on-social-platforms-globally-in-5-charts/
Twitter人気の理由はいくつか考えられますが、その一つとして、ネット掲示板文化の発達が挙げられます。
日本には2000年代前後という、インターネット黎明期から「2ちゃんねる」をはじめとする匿名掲示板文化が存在しており、あらゆるジャンルのコミュニケーションはこの媒体を通じて行われていました。
Twitterが登場したことで、よりカジュアルに匿名でコミュニケーションが取れるようになったことから、掲示板のユーザーは徐々にTwitterに移行し、巨大なユーザー層を形成したのが予想できます。
日本と海外で同じ人気を持つSNSの特徴
ここでは、日本と海外で、同じ人気を持つSNSの特徴について確認します。
豊富な動画コンテンツを楽しめる
SNSで最も人気なのが、やはり動画コンテンツです。Youtubeの人気はもちろんですが、InstagramやTwitterにおいても動画の発信力は高く、影響力を有するのには欠かせないサービスとなっています。
近年は中国初のSNSである「TikTok」も話題ですが、こちらも動画を主体とするコンテンツ発信が強みです。
テキストや画像よりも印象的な体験を届けられるということで、人気の高いコンテンツです。
インフルエンサーの存在
また、YoutubeやInstagramは、多くのインフルエンサーとそのフォロワーがユーザーを形成している点も特徴です。
彼らの影響力は非常に大きく、企業が情報発信を行う上でも価値の高い存在です。インフルエンサーは社会的な重要性ももちろんですが、SNSにとってもさらなるユーザー獲得に欠かせない、広告塔としての意味を持っています。
日本と海外で異なるSNS市場
それでは、日本ではまだ見ぬ海外のSNS市場には、どのような世界があるのでしょうか。
巨大なマーケットを持つ英語圏のSNS
日本と海外における最大の違いは、言語です。近年は動画コンテンツの普及もあり、言葉の壁を超えて情報を発信できる時代となりましたが、それでも英語を使えるか否かの違いはいまだ大きいといえます。
英語圏のインフルエンサーのフォロワー数をみると、数千万人から1億人規模のフォロワーを有していることも珍しくない一方、日本では数百万人が限界といったところです。
グローバル市場の恩恵を受けられるのは、やはり英語コミュニティならではということでしょう。
地域特化のSNSも存在
また、InstagramやTwitterの他にも、地域に特化したSNSが存在します。
ロシアのMail.Ru(メイルルー)や、中国のWeChat(微信)など、日本や他の地域では見かけることないSNSにこそ、その地域に強いコミュニケーションが発生しています。
特定地域でのビジネス進出を考えている場合には、これらにも目を向ける必要があるでしょう。
おわりに
SNSはグローバル市場と言われますが、いざ蓋を開けてみると、サービスは細分化され、その活用方法や得意とする地域も異なります。
SNSに対する理解を深め、自社のビジネスに最適な運用方法を検討しましょう。