韓国でNAVER広告が強い理由とは?活用のポイントをご紹介

私たちは1日あたり数多くの広告に触れています。その中でも、最近ではテレビや雑誌などのマスコミ媒体ではなく、インターネット広告の割合が増加しています。

日本ではGoogleやYahoo!などのリスティング広告を筆頭に、SNSや動画配信サービスで広告を目にする機会が多いかと思います。

では、隣国の韓国ではどんな広告が利用されているのでしょうか。
今回は韓国で圧倒的シェア率を誇るNAVERに着目して、人気の理由や活用ポイントについて解説します。

NAVERとは

NAVERとは韓国のネイバー社が運営する、韓国最大のポータルサイトの名称です。

日本で多くの人が利用するYahoo!のように、検索機能だけでなく他にも様々なサービスを利用することができます。

韓国の人気サービス

NAVERは韓国国内で圧倒的人気を誇る検索エンジンです。

日本ではGoogleやYahoo!が検索エンジンとして有名ですが、韓国では「検索エンジンといえばNAVER」と言っても過言ではないほど、日常的に利用されています。

実は、日本に限らずアメリカやヨーロッパなどほとんどの国で利用されているGoogleですが、いくつかの国ではローカルの検索エンジンに苦戦しており、韓国もその一例です。
それほどNAVERは韓国人にとって日常的なツールと言えます。

ちなみにNAVERは以前、日本国内でも検索エンジンとしてのサービスを提供するだけでなく、「NAVERまとめ」というまとめサイトでも有名でしたが、現在は全てのサービスを終了しています。

NAVERの市場規模

続いて韓国における検索エンジンのシェア率を、他国と比較しながら見てみましょう。

まず韓国市場では、NAVERが12.05%と全体の約1割を占めていることが分かります。

しかし、台湾市場ではGoogleが93.97%と圧倒的なシェア率を維持していて、他の検索エンジンは5%にも満たないシェア率となっています。

このことから、Googleという強力な存在がありながらも、同じ市場で全体の1割以上のシェア率を誇るNAVERは依然として韓国国内で人気であり、大きな市場規模であることが分かります。

参考:Statcounter GlobalStats 「Search Engine Market Share Republic Of Korea」
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/south-korea

参考:StatCounter Global Stats 「Search Engine Market Share Republic Of Taiwan」
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/taiwan

NAVER広告とは

NAVER広告は、NEVERのサイト上に配信することができる広告のことです。
GoogleやYahoo!の広告配信と同じように、キーワードが一致した場合に検索ページや、様々なコンテンツが表示されるメイン画面の広告枠に配信されます。

NAVER広告が重要な理由

続いてNAVER広告が重要な理由について、いくつかご紹介します。

韓国進出のきっかけを掴めるから

一つ目に、韓国進出のきっかけを掴めるという点です。

後述するように、NAVERはWEBサイトが表示されにくい検索エンジンであるため、リスティング広告が非常に重要視されます。

また、NAVERは韓国人のほとんどが利用するポータルサイトであるため、韓国企業が自社サイトに集客したい場合は必ず利用すると言っても過言ではないほど、NAVER広告は利用されます。

そのため日本企業で韓国進出を検討している企業も、NAVER広告はぜひ試してみるべきです。

高い訴求力を活かせるから

二つ目に、高い訴求力を活かせるという点です。

NAVERは年代や性別を問わず多くの韓国人に利用されているため、大規模にアプローチすることが可能です。

またSNSで配信する広告など、他の広告に比べてNAVER広告のようなリスティング広告は既に商品の購入を検討しているような見込み客に対して配信が可能です。
そのため、他のPR方法よりも高い訴求力が見込めます。

NAVER広告を活用するポイント

次に、NAVER広告を活用する上で知っておくべきポイントをいくつかご紹介します。

韓国人ユーザーの動向を知る

一つ目に、韓国人ユーザーの動向を知るということです。

まず韓国人の検索行動での特徴について、日本人がGoogleやYahoo!を利用するサイト大きく異なる点があります。
それは、韓国人の検索ユーザーはキーワード検索する時、リスティング広告によって比較検討し、利用するサービスを選ぶという点です。

理由として、NAVERは一般的なWEBサイトの表示がされにくいシステムとなっていて、逆にリスティング広告によって各企業、集客が行われるような仕組みづくりになっているからです。

また一回に表示される広告の量も、他の検索エンジンとは異なるため、やはりNAVERでは、広告が大変重要となります。

他にも、韓国国内でのトレンドを抑えることも必要です。例えば、国によって検索方法が異なることも多いです。

日本では、単語ごとにスペースを入れて検索するのが一般的ですが、他国では文章で検索するなど異なる場合があります。

リスティング広告を活用する際は、キーワードの指定が重要となってくるため、どのようなキーワードが検索されやすいのか、そして検索はどのような方法が一般的か、調べておきましょう。

NAVER広告のメカニズムを知る

二つ目に、NAVER広告のメカニズムを知るということです。
NAVERは韓国企業によって独自に作られた検索システムであるため、日本で主流なGoogleのリスティング広告とはメカニズムが異なります。
例えば、検索結果の画面に表示されるリスティング広告の数に着目してみましょう。
Googleでは最大3個リスティング広告が表示されるようになっていますが、NAVERでは最大10個と、広告表示枠が非常に大きく用意されているのです。
ちなみに広告の場合、背景が黄色く目立って表示されるため、ユーザーは瞬時に広告として認識できます。
また、リスティング広告がまとまって検索結果画面に表示されるのはGoogleやYahoo!と変わりませんが、他にもNAVERには特殊な仕組みがあります。
例えばGoogleでは、何かキーワードを検索すると広告が表示される下には企業のWEBサイトやECサイト、ブログなど様々なコンテンツが混ざって表示されます。
しかしNEVERでは、それらのコンテンツがカテゴライズされて表示されます。
カテゴリーの例としては、まず「知識IN」というYahoo!知恵袋のようなサービスを提供するコンテンツがあります。
他にも、NAVERブログというサービスを利用して執筆されたブログを表示するカテゴリーやショッピングなど、全部で30を超えるカテゴリーが存在します。
そして検索するキーワードによって表示されるカテゴリーが異なる仕組みになっています。
ちなみにNAVERの分類分けの一つに「サイト」というカテゴリーがあり、企業のWEBサイトはこのカテゴリーに含まれます。
しかし、NAVERで検索した際にはほとんどこのカテゴリーが上位に表示されることがなく、これが韓国人ユーザーの検索行動に影響していると言えます。

NAVER広告の出稿ルール

最後に、NAVER広告を出稿する際のルールや注意点についてご紹介します。

キーワード設定の特徴

まず初めに、キーワード設定の特徴についてご紹介します。

そもそもリスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告を配信するPR手法であるため、定期的に配信されユーザーの目に止まるものではありません。

そして、広告を出稿する場合はキーワードを設定してからキーワードごとに広告単価を決めることができるのですが、NAVERは完全一致方式の広告出稿を取っているのです。

完全一致方式とは、キーワードを設定したら、そのキーワードの通りに検索されない限りユーザーの検索結果には表示されないということです。

例えばGoogleでは、一部のキーワードだけでも合致していれば表示される部分一致方式も取っているため、広範囲に広告を配信していくことが可能となります。

しかしNAVERでは広告を出したいキーワードの組み合わせや言い回しを全て網羅して設定する必要があるのです。

ちなみにNAVER広告のキーワード設定には、NEVERが提供するKeyword Toolを使用するとキーワード予想をしてくれるため、大変便利です。

入稿規定と広告の表示形式

続いて、広告の表示形式についてご紹介します。

リスティング広告は、広告を出稿する際にキーワードの設定以外に、広告文を作成する必要があります。
NAVER広告では文章の文字数などいくつか入稿規定があるため、それに沿って文章を考える必要があります。

例えば、タイトルは15文字以内、サイト名を含む紹介文は45文字以内など、それぞれ規定されています。
この文字数の中で、商品やブランドの特徴だけでなく、自社の具体的なメリットをユーザーに伝える必要があります。

また前述の通り、NAVERではカテゴリー別にコンテンツが表示され、且つリスティング広告は最大10件が検索結果画面の上部に表示されます。

そのため、ユーザーは広告と他のコンテンツを比較するのではなく、広告同士を比較検討することで、最終的に選んだ企業のWEBサイトにたどり着きます。

NAVER広告はGoogle広告等と比べて表示できる文字数が少ないため、いかに短い文章で自社の魅力を伝え、他の広告よりもユーザーを惹きつけられるかが重要となります。

おわりに

今回は韓国で圧倒的シェア率を誇るNAVERに関する知識や、NAVER広告の利用についてご紹介しました。

NAVER広告は韓国進出をお考えの際は非常に有効ですが、Google広告など他のリスティング広告と出稿のルールなど異なる点がいくつかあるため、注意が必要です。
ぜひこちらの記事を参考に、NAVER広告の利用をご検討していただけると幸いです。

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